HOSAKA
食品製造業経営者/現場実装型エンジニア
長崎県諫早市で食品製造業を経営しながら、業務システム、Linuxサーバー、データベース、ネットワーク、ESP32、電子工作、AIなどを組み合わせ、現場の課題を解決する仕組みを作っています。
現場で困ったことを、実際に動く仕組みへ
普段は、ゼリー、ジャム、アイス・ジェラートなどを扱う小規模な食品製造会社を経営しています。
製造、営業、商品開発、経理、設備対応など、会社を運営するためのさまざまな業務に関わっています。
人も予算も限られた小規模事業者では、問題が起きるたびに高額な設備や専用システムを導入できるわけではありません。
既製の仕組みが自社に合わないなら、今ある設備と使える技術を組み合わせて、必要なものを作れないだろうか。
そう考えながら、現場の不便を一つずつ仕組みに変えてきました。
最初からエンジニアを目指していたわけではありません
大学時代には、本格的ではないものの、BASIC、C言語、Perlなどに触れていました。
卒業後に勤めた会社では、営業などを経験した後、社内の基幹システムからデータを取り出し、Microsoft Accessを使った集計システムや業務ツールの作成、予算に関する業務などに携わりました。
その頃から、次のようなことを考えるのが好きだったように思います。
- この作業をもっと楽にできないか
- 見えていないものを、数字やデータで見えるようにできないか
- 人が繰り返している作業を、仕組みに置き換えられないか
必要なものを調べ、作り、実際に使いながら、データベースや業務システムの扱いを身につけてきました。
食品製造業に入って驚いた、情報と書類の多さ
食品製造業へ入って特に驚いたのが、取引先ごとに異なる書類やフォーマットの多さでした。
同じ商品を提案する場合でも、提出先が変われば、同じ情報を別の様式へ転記し直さなければならないことがあります。
- 商品規格書
- 原材料・アレルゲン情報
- 栄養成分や食品表示に関する資料
- 見積書・商品提案書
- 取引先独自の商品登録表
- 製造記録・品質管理記録
製造現場でも、温度、数量、設備の状態などを記録し、確認し、別の書類へ転記する作業が数多くあります。
現場へ入るほど、「これは本当に、人が何度も入力しなければならない仕事なのだろうか」と感じる場面が増えていきました。
ないものは、自分で作ってみる
最初から大きなシステムを作ろうとしたわけではありません。
目の前の不便を減らすために、必要なものを一つずつ作ってきました。
- 食品表示ラベルの作成を支援するツール
- 作業ログや記録をデータベースへ残す仕組み
- 社内パソコンへ安全にリモートアクセスする環境
- 外出先からFAXを確認・検索・返信できるシステム
- 温度、ドア開閉、設備稼働などを記録・通知する仕組み
- 製造数や作業状況をブラウザーから確認するWebツール
不便を解決しようとするたびに、必要になる技術が少しずつ増えていきました。
電子工作とWebシステムがつながっていった
製造現場の問題は、パソコンの中だけでは完結しません。
温度、扉の開閉、機械の動作、製造数量、異常の発生など、現実の設備から情報を取得する必要があります。
そこでRaspberry PiやESP32を使い始め、徐々に次の要素をつなげるようになりました。
- センサーやスイッチから情報を取得する
- ネットワークを通じてサーバーへ送る
- データベースへ記録する
- ブラウザーから状態を確認する
- 異常時に通知する
- 必要に応じてブラウザーから機器を制御する
電子工作 × ネットワーク × サーバー × データベース × Webを組み合わせることで、小規模な現場でも使える仕組みにできます。
壊れたラジコンも、技術の実験材料です
このブログでは、業務システムだけでなく、電子工作、DIY、修理の記事も扱っています。
例えば、壊れたラジコンを、専用プロポではなくスマートフォンやタブレットのブラウザーから操作できないか試したことがあります。
一見すると仕事とは関係ありませんが、実際に作るには、マイコン、モーター制御、電子回路、Wi-Fi、Web画面、安全に停止させる仕組みなどが必要です。
遊びや修理の中で試した技術が製造現場の改善に生きることもあれば、仕事で身につけた技術が別のものづくりに生きることもあります。
分野の境界よりも、使える技術を、必要な場所でどう組み合わせるかを重視しています。
クラウドと自前運用を使い分ける
クラウドサービスを否定しているわけではありません。便利で、外部へ任せた方が合理的なものは利用します。
一方で、業務の中心になるシステムは、一度定着すると簡単には乗り換えられません。料金改定、仕様変更、サービス終了、データ移行なども考える必要があります。
そのため、外部へ任せる価値が高い部分は利用しつつ、自社で持ち続ける意味が大きいデータや業務の核は、自前サーバーで動かすことがあります。
クラウドかオンプレミスかを最初から決めるのではなく、費用、保守性、データ、将来性を考えて選ぶ方針です。
AIによって、作れるものの範囲が広がりました
最近では、システム開発や調査にAIを使うことで、制作速度が大きく上がりました。
ただし、AIへ依頼するだけで安全に動くシステムが完成するわけではありません。
ネットワーク、Web、サーバー、データベース、電子工作の構造をある程度理解しているからこそ、AIが生成した内容を確認し、実際の現場に合わせて修正できます。
AIは経験を置き換えるものではなく、これまで蓄積してきた知識を使い、制作速度を上げる道具だと考えています。
「現場実装型エンジニア」という立ち位置
技術的な領域だけを見れば、フルスタックエンジニアに近い部分もあります。
しかし、私の出発点は技術ではありません。
- 現場で何が問題になっているのか
- なぜ、その作業に時間がかかっているのか
- 少ない人員と費用で解決する方法はないか
そこから考え、必要な技術を選び、組み合わせ、実際に現場で使えるところまで持っていきます。
その活動を表現する言葉として、「現場実装型エンジニア」という言葉を使っています。
代表的な取り組み
FAX番号を変えずに、FAX業務をWeb・AIへつなぐ
既存の電話回線とFAX番号を維持しながら、HylaFAX、OCR、アドレス帳照合、全文検索、メール転送、タブレット返信までを一つの業務システムとして構築しました。
ESP32とサーバーを使った現場の記録・通知
温度、扉の開閉、設備の動作などをESP32で取得し、サーバーとデータベースへ記録し、異常時には通知する仕組みを作っています。
業務に合わせたWebツールとデータベース
食品表示、製造記録、集計、FAX管理など、既製システムでは合わせにくい業務を、現場に合わせた小さなツールとして実装しています。
このブログを書いている理由
中小・零細企業では、効率化や自動化が必要だと分かっていても、導入費用、月額料金、保守、人員などの問題で実現できないことがあります。
私自身も、現場の仕事をしながら、どうすれば少し楽になるか、同じ入力や確認を減らせないかを考えてきました。
そして実際に作り、何度も失敗してきました。
インターネットには完成した手順はあっても、「なぜうまくいかなかったのか」「どのように原因を切り分けたのか」という情報が少ないことがあります。
このブログでは、成功した方法だけでなく、失敗、調査、判断の過程もできるだけ残します。
大規模なシステムを導入するほどではない。しかし、このままでは困る。
同じようなことで悩む小規模事業者や、現場の問題を自分で解決しようとしている方にとって、何か一つでもヒントになればと思っています。
このブログで扱う主な内容
- サーバー・業務システム:Linux、Proxmox、Docker、WordPress、n8n、MariaDB、FastAPI、HylaFAXなど
- ESP32・電子工作・IoT:温度記録、設備カウンター、センサー連携、ブラウザー制御など
- 食品製造現場の改善:食品表示、製造記録、品質管理、設備改善、画像検査など
- DIY・修理・実験:家電、車、電子機器、おもちゃなどの修理・改造
運営者情報
| 名前 | HOSAKA |
|---|---|
| 所在地 | 長崎県諫早市 |
| 仕事 | 食品製造業経営 |
| 活動 | 現場実装型エンジニア |
| 主な分野 | 食品製造、業務システム、Linuxサーバー、データベース、ネットワーク、ESP32、電子工作、設備改善、AI活用 |
最後に
このブログは、完成された専門家が正解だけを教える場所ではありません。
地方の小規模な食品製造会社で、限られた人員、設備、費用の中、現場の問題をどうにか解決してきた記録です。
私は、技術そのものよりも、技術を使って現実の問題をどう解決するかということに興味があります。
既製品が自社に合わない。外注するほどの予算はない。人手も足りない。しかし、現状のままでは困る。
そんなときに、今あるものと使える技術を組み合わせて、どうにかできないだろうかと考える。
それが、私のものづくりの原点です。
このブログのどこかに、同じような問題で悩んでいる方の役に立つ情報があれば幸いです。